「貨幣の価値Ⅱ」で
物々交換から貨幣が生まれるまでの過程を見てきました。
Ⅱでは「貨幣」とは言わずに「証文」としてきましたが、
ここⅢでは「貨幣」や「資金」と言い換えます。
先のⅡで考えたのは支障なく取引ができるためには、
物々交換ができないなら貨幣という道具が必要だということです。
売るつもりで置かれているものに相当する貨幣は
国として用意しないと取引に支障が生じます。
今、ものを売ったり買ったりという最も単純な場合について
考えていましたが、実際はもっといろいろの場面で
貨幣やもの(商品)が動いています。
例えば、銀行にお金(貨幣)を預けたり引き出したりしますが、
このときにはもの(商品)は動きません。
しかし、銀行がその預かった貨幣(資金)を企業などに貸し出し、
その企業がそれを資金にして仕入れたりすると、ものが動きます。
株券に限らず、国債などの有価証券でもそうです。
その債券も売ったり買ったりするもので、商品と言えます。
株なら企業が、国債なら国がそれぞれ必要があって発行したもので
売って得た資金(貨幣)を事業や政策に使います。
これらいずれも貨幣が物や事を買うために使われます。
そしてその貨幣と平行して物や事つまり商品も動きます。
形のないサービスも「事」として「商品」と言えますし、
労働力も「事」として一つの「商品」と言えます。
貨幣は物や事つまり商品が動く分だけあれば事は足りるはずです。
経済なんて全く素人の凡人が書いています。
遠慮なくご意見ください。
つづく、